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くまもと乳腺・胃腸外科病院 疼痛外来

疼痛外来とは

    柳澤克嘉「ペインクリニック」は日本語では、「疼痛外来」といい、各種の「痛み」に対する治療を目的にしています。 「神経ブロック」は、このペインクリニックで最もよく用いられる手法であるため、{ペインクリニック=神経ブロック} と思われがちですが、 早期に「痛み」から解放され、活動的な日常生活を取り戻すために、鎮痛薬や理学療法・運動療法などとともに、「神経ブロック」を組み合わせます。
    担当医:副院長 柳澤 克嘉
        (麻酔科専門医)

神経ブロックとは

    皮膚の表面より針を刺し、神経のすぐそばまたは直接神経内に針先を誘導し、局所麻酔薬や 神経破壊薬を注入して、神経の伝達機能を一時的または半永久的に遮断する方法です。
    神経ブロックは手術のための麻酔として用いられていますが、純粋に「痛み」の治療を目的としても行われるようになりました。

なぜ神経ブロックが痛みの治療になるのでしょうか

    人が痛みを感じるのは、その原因となる何らかの「痛み刺激」が知覚神経を介して脊髄を通り脳に達して、痛みとして自覚されるからです。
    「痛み」があると、その部位の筋肉の緊張を高め、血管を収縮させるために、血流が悪くなり、酸素不足となって、通常とは異なった代謝が行われ、発痛物質(ブラディキニン、セロトニンなど)が産生され、また新たな「痛み刺激」となり、痛みの伝導、痛みの認識が繰り返され“痛みの悪循環”が形成されます。
    痛みのある部位を支配している知覚神経を局所麻酔薬などで遮断して、痛みを感じないようにしてこの“痛みの悪循環”を断ち切ることで治療効果が発揮されます。
    局所麻酔薬には作用時間がありますので、この治療効果が永久に続くわけではありませんが、これは知覚神経のみならずこれらの “痛みの悪循環” の主因をなす交感神経や運動神経にも直接働いて全面的に遮断するために、ここで生体が本来持つ治癒機構が“痛みの悪循環”を元通りにしようと働きます。
    一回の神経ブロックで“痛みの悪循環”を元通りにできない場合でも、神経ブロックを繰り返すたびに、局所麻酔薬の作用時間よりも長時間の痛みが消失したり、再び戻ってきた痛みが神経ブロック前よりも軽くなったりして階段を下りるように痛みが限りなく “0”になり治癒が期待できます。
    「痛み」というのは多くの疾患の重要な警告サインでもあるので、むやみに神経ブロックで「痛み」をとってしまうことは、かえって病気の本質を不明確にしてしまう危険性もあります。
    しかし、局所麻酔薬を用いた神経ブロックが、一時的に痛みをとることによって、主観的な訴えでしかない痛みが、その神経支配領域に由来するものである、という診断とともに治療手段ともなる有効な方法です。

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